野宿だなんて言ってみても、意外と電気を使う物が多い。
ナビ代わりに使っているiPhoneは勿論のこと、他にもiPadにWiFiルータ。電池式のランタンに懐中電灯。カメラだってラジオだって電池がなくなれば動かないのだ。
以前、巨大なバッグをリヤシートに括りつけていた時は、バッテリーからケーブルを引っ張り出し、バッグのポケットの中で充電できた。
雨が降れば、ジップロックで凌げばいいわけで、これでなんの問題もなかった。
バッグを使うのをやめ、トリプルパニア体制にして唯一困ったのが充電。
充電器を放り込んでおく場所がないのだ。
例によってネットで調べてみると、やはり皆さん箱に穴を開けていらっしゃる。
それはいいのだが、箱を単車から外した時にケーブルがプラプラしているのではかっこわるい。
かっこわるいだけじゃなく、安全面でもよろしくないだろう。
ケーブルがプラプラせず、なおかつ箱が本来持っている防水性を損なわないようにするにはどうするべきか…というところからパーツ選びが始まった。
音楽の現場で仕事をしているので、慣れ親しんだキャノンのプラグやスピコン、パワコンも考えたが、防水を謳っている物が意外とない。
選んだのは、七星科学研究所というなんだか物々しい名前のメーカーのプラグ。
一応型番を記しておくと
NJW-163-RM 箱に取り付ける側
NJW-163-PF5 バッテリーからのケーブル用プラグ
写真じゃ分かりにくいかもしれないが、一般的なキャノンより二回り小さい。これに使わない時用の蓋を組み合わせる。
いつぞやにお世話になった針金で、箱から上蓋を分離する。
内装を引っ剥がして穴開け準備完了。
箱が丸みを帯びた形なので、取り付け場所に迷う。というより、取り付け場所がかなり限定される。
多少の隙間はコーキング剤で埋めるにせよ、横だと飛び出したプラグが危険だし、下だと箱を外して置いた時に邪魔だ。上だと雨がモロにかかるし、う〜む…
それなりの値段がする物に穴を開けるということで緊張したが、無事に穴開け終了。
手順としては、5mmのドリルで穴を穿ち、その後ステップドリルで16mmに広げる。
隙間があると浸水するので、バリを丁寧に取り除き、バッチコイ状態。
仮組みしてみる。
やはり、曲面への取り付けということで、ほんのわずかに隙間ができる。
ゴムのパッキンが付属していることだし、コーキング剤もあるしということで、一気に組み上げる。
あとはケーブルのハンダ付け。これは手慣れたこと。箱の内側に端子がむき出しになるので熱収縮チューブで保護してやる。これもおなじみの作業。
まだコーキング剤が乾いてないが、完成。
タンデムシートに人が乗れなくなってしまったが、今のところ人を乗せる予定はないのでこれで良しとする。
それにしてもプラグが長いな。L型があればよかったのだが。
とはいえ荷物との干渉はなし。これでアレやコレやを充電しながら走れるようになった。
少しのお金とやる気があれば、時間の許す限り野宿旅が続けられるようになった…さて、どこへ行こうかね。